Columnコラム
PMU渋谷

第9回 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会総会 口演発表

2021.09.21

「乳がん化学療法の眉脱毛に対するアートメイクの満足度調査」について発表

こんにちは、看護師の山崎です。

2021.9.17に開催された、第9回 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会総会にて、口演発表を行いました。「乳がん化学療法の眉脱毛に対するアートメイクの満足度調査」と題しまして、乳がん患者様と美容目的で施術を行った患者様の満足度を比較した発表でした。

今回で3度目の学会発表でした。いずれの発表も、色素外来に来院された患者様にご協力いただいた、アンケートをもとにした発表内容です。満足度調査と安全性(感染、アレルギーの有無)を集計した結果をまとめ、考察ではアピアランスケアの分野における問題点や課題を発表しました。

対象人数が増えることにより、より信頼度の高い発表へ

初回は、美容目的で施術を行った473名が対象、2回目は美容目的で施術を行った1099名とがん患者様6名が対象でした。そして今回は、美容目的で施術を行った2275名と乳がん患者様15名が対象でした。たくさんの患者様にご協力いただきまして、年々対象人数が増えることにより、より信頼度の高い発表へ近付いていっているのではないかと思います。たくさんのご協力、ありがとうございました。

人前で話すことが大の苦手な私ですが、毎度毎度、声と手を足を震わせながら発表を行っています。3回目の今回も慣れることはなく、早口で聞き取りにくい発表だっただろうなぁ、と反省しています。(いつものことです…。)そんな私が、発表を続けている理由は、シンプルにアートメイクで喜んでくださる患者様がもっと増えてほしい、と感じているからです。

アートメイクで気持ちが明るくなってもらえたら

アピアランスケアとは「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケア」と定義されています。(国立がん研究センター中央病院 アピアランス支援センターより引用)

化学療法(抗がん剤)の副作用に脱毛があることは、広く知られていることです。治療を受ける病院では、髪の毛の脱毛に備えて、パンフレットなどが案内されることで、事前に準備ができるようケアが行われています。ですが、脱毛が生じるのは頭髪だけではありません。眉毛や睫毛も抜けます。

眉毛が抜けた自分の顔を想像したことがありますでしょうか? 実際に毛がない部分にメイクをする姿を想像してみるとどうでしょうか?「難しくて上手に描けない」「擦れて落ちていないか、何度も鏡で確認する」「あまり人に会いたくない」「メイクもできないし、面倒だし、帽子や前髪で隠す」そんな姿が想像できるのではないかと思います。これが化学療法を受ける患者様の実際です。私たちが想像している何倍もストレスの多い日々を過ごされています。

そんな患者様にとって、アートメイクは強い味方になるのではないかと考えています。脱毛しても、上手に描けなくても、汗をかいても水に濡れても、擦れても、眉がない状態を気にせず毎日を過ごせるようになります。治療によって自分の変化に落ち込むことも、少しは軽減されるのではないかと思います。

科学的根拠の確立に向けて活動を継続していきます

しかし、アピアランスケアの分野において、アートメイクは「化学療法による眉毛の脱毛に対して,アートメイクが安全なカモフラージュ方法となるエビデンスはない。重篤な副作用やMRI検査の障害の報告もあるが,高いQOL改善効果が見込まれるなら,主治医と相談のうえ,医師免許をもつ者が注意深く施術する場合には否定しない。」とされています。(アピアランスケアの手引きより引用)要するに、科学的根拠の不足が問題点です。

科学的根拠を確立するには、きちんと研究を行い、学会や論文で形に残していく必要があると考え、活動を継続しています。アートメイクの認知度を広めることが目的であれば、SNSなどで積極的に発信を続けていくのが一番の近道かもしれません。当然、たくさんの方に知っていただくために発信も行っていきたいと考えていますが、科学的根拠の確立にも向けて、引き続き学会や論文もめげずに頑張っていきたいと思います。

発表を行うにあたり、たくさんの患者様、アートメイクアーティスト様から応援の言葉をいただきました。クリニックスタッフのみんなもたくさん応援してくれて、背中を押してもらいました。アートメイクアーティストを続ける中で、ひとりじゃできなかっただろうな、と思う経験がたくさんあります。年々、そう思うことが増えていっています。これからもPMU渋谷(渋谷の森クリニック内)チーム一丸となって、精進して参りたいと思います。

色素外来にて、アンケート調査にご協力いただいた患者様、ありがとうございました。これからも調査を継続し、確かな安全性を確認していきたいと考えていますので、引き続きご協力いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

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【学会発表歴】

2019年 第33回 日本がん看護学会 山崎看護師

「眉毛・アイラインへのアートメイクに関する安全性と満足度調査」

2020年 第34回 日本がん看護学会 山崎看護師

「化学療法副作用による眉毛脱毛に対するアートメイクの満足度調査」

2021年 第64回 日本形成外科学会総会・学術総会 大野看護師

「口唇口蓋裂術後患者へのリップアートメイクの満足度調査と症例検討」

2021年 第9回 日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会総会 山崎看護師

「乳がん化学療法の眉脱毛に対するアートメイクの満足度調査」

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PMU渋谷では、がんに罹患され、治療中の方々を少しでも応援したいと考え特別価格をご用意致しました。血液データが正常な時に、主治医の許可をいただいてからご来院くださいませ。

-化学療法前後の患者様 特別価格-

1か所 30,000円/1回

2か所同時 50,000回/1回

※眉、アイラインが対象部位となります

※各部位、2回目まで上記価格で施術可能です

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PMU渋谷(渋谷の森クリニック内)

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